ノートをとらない私がメモ魔になるまで

使うのはノートの最初の数ページだけだった

いまではToDoリスト、五行日記、母艦ノート、スケジュール帳、メモノート等を日々使い分ける私ですが、高校生の頃までは(もっと正確に言うと大学二年くらいまでは)ほとんどノートをとったことがありませんでした。

ノートの最初の数ページだけきれいに書いて、あとは白紙というのがお決まりのパターンだったのです。

そんな私が、ノートの威力を身をもって知ったのは、もう30年近く前、新入社員の頃のことです。

振り返ればやるべきことがわかる

新人時代、経理部門に配属された私は、ルーチンワークをなかなか上手にこなせるようになりませんでした。

簿記や税務や情報システムの基礎知識など何もないのに、特売精算あり、仕入あり、請求システムや支払システムの取扱いも学ばないといけない。

指導係の先輩に「おいおい、それはもう教えただろ?」と言われることもしばしばだったのです。

1ヶ月半ほど経って、多岐にわたる仕事の内容も、じつは日次の業務、週次や旬次の業務、月次の業務に分けられることにようやく気が付きました。

「そうか、ということは、まだ経験していない仕事の多くも、四半期や半期の業務、そして年次のルーチンワークに分けられるはずだ」。

それからは、先月の15日には何をしたっけ?そうそう、売掛の締め日だった、というように、ノートを振り返りながら、前もってやるべきことをリスト化するようになりました。

以来、ToDoリストに日々やるべきことを書きならべ、終わったら赤ペンで消していく作業を30年近く続けています。

コツは、ささいなことまで事細かに列挙すること。本当に大事なことは誰も忘れませんが、日々の仕事は必ずしもそうでないことの集積だからです(でも、それを怠っていると、結果は必ず自分に返ってきます)。

スケジュール帳とToDoリストで仕事を「編成」する

日々のタスクを綱渡りのようにこなして、むしろそれを誇示している方もたまにお見かけしますが、誰かにせっつかれながら、時間に追われながら仕事をしていると、当然ながら、計画的な取り組みはできにくくなります。

タスクを分解整理し、システマチックに処理していくことで、「よりよいアプローチはないか?」など主体的・能動的に考える時間も確保されようというものです。

例えば、二週間後に仕上げなければならない仕事があるとします。

これを今の時点で小さなタスクに分解することができれば、一週間の期限を定めて誰かに外注したり、資料を集めたり、他の業務と絡めてヒアリングに出掛けたりするリードタイムが確保できます。それぞれのタスクの締め日をスケジュール帳に書き込んでおけば、いざ納期が近づいてから慌てることもありません。

小さなタスクは、ToDoリストでさらに小さなタスクに細分化し、何が終わっていて、何が終わっていないのかを明らかにします。業務の過程で、疑問点や懸案事項が生じれば、それもToDoリストに列挙し、解消された都度、赤線で消していきます。

このように記録されたToDoリストは、業務を進める上でオーガナイザーとして機能するだけでなく、業務が終わったあと、その過程を再吟味する過去ログとしても役立つのです。

だんだん増えていったノート

現在、私は以下の6種類のノートを日々使い分けています。

とくに1,3,6は仕事を効率的に進める上で大きな役割を果たしていますし、2は仕事だけでなく、生活全般を振り返るよい機会になっています。また、5なしにブログは書けません。

1 日々やるべきことをつぶしていくことを目的とする「ToDoリスト」

2 日々の生活記録や反省、やりたいことなどを記す「5行日記」

3 仕事の上で考えたこと、調べたこと、打合せたことを時系列で記録する「母艦ノート」

4 月間予定を記す・確認するための「スケジュール帳」

5 ふと思いついたフレーズやアイデアをすぐ記録する「メモノート」

6 仕事上頻出する重要事項を切り貼りしてまとめた「仕事のポイントおぼえがき」

1,3,4は事務所の机上に常備し、仕事に出るときはカバンに入れて持ち出します。2は自宅に置いています。3のバックナンバーと6は、事務所のすぐ手の届くところ(サイドキャビネットの上)に立てて置いています。そして5は、プライベートでも肌身離さず携行しています。

アウトプットして残すことはレンガを積むのと同じ

自分の感じたことや考えたことを文や図表やリストとして残す、という作業は、レンガを積む作業に似ています。

アウトプットしない人とて、何も考えていないはずはない。その人なりのお考えがあることでしょう。

だけど、その人たちのレンガは積み上がっていない。素材として頭の中にバラバラの状態で存在するだけです。

しかし、自分の考えをレンガのように積んだ人たちは、個々のレンガ同士の関係が整理出来ており、それをベースにレンガをより高く積むことができるようになります。

それゆえ、アウトプットすることは、自分の中のネタを減らすどころか、むしろ増やしていくことになるのです。

 

レンガ積み