涼感を味わう夏向きのアルバム5選【ジャズ編】

一気に蒸し暑い夏がやってきました。夏向きのアルバムで、目と耳の両方から涼んでみましょう。

Eydie Gorme / The Gift!(Recado Bossa Nova)

イーディ・ゴーメの『Blame It on the Bossa Nova』は彼女の出世作で、収録曲「ギフト」(名曲「リカード・ボサノヴァ」に歌詞を付けたもの)はセブンスターEXのCMでもお馴染みです。

この「ギフト」はもちろんですが、私は一曲目の「ワンノート・サンバ」も大好きです。

韻を踏んだ歌詞をセンテンスごとに微妙に異なるニュアンスで表現する彼女のフレージングの巧みさには、いやらしさ皆無の清潔なお色気が感じられて、聴くたびに心が洗われる思いがします。

ちなみに「リカード・ボサノヴァ」をインストルメンタルで聴くなら、ハンク・モブレー『ディッピン』がやはり決定版だと思います。

 

The Great Jazz Trio / Milestones

ザ・グレイト・ジャズ・トリオ『マイルストーンズ』所収の「波」は、アントニオ・カルロス・ジョビンのオリジナルのほうがはるかに有名ですが、私はこれが一番好きな演奏です。

表題曲で炸裂するトニー・ウイリアムスの熱いドラムも、この曲ではシャンシャンとシンバルを涼しげに響かせます。

ハンク・ジョーンズのソフトタッチのピアノも、穏やかな波~みたいに感じます。

適切な音源が見当たらなかったので、ハンク・ジョーンズ・トリオのライブでどうぞ。

 

Chick Corea / Return To Forever

夏向きの音楽には大きく二種類あるように思います。一つは、いかにも夏らしい雰囲気を味わう音楽。サンバ、ボサノヴァ、アフロ、ハワイアン、カリビアン系がこれに該当するでしょう。

もう一つは、涼感を味わう音楽。チック・コリアのリターン・トゥ・フォーエバーは後者に該当する音楽です。

フュージョンのはしりとよく紹介されますが、彼らが醸し出す不思議な解放感は、「いわゆるフュージョン」と一緒にしてしまうには、すこし勿体ないような気がします。

 

Wayne Shorter / Native Dancer

 

ウェイン・ショーターの『ネイティブ・ダンサー』は、夏の休日に聴きたい脱力系のアルバム。

聴いているうちに仕事をしていることがバカバカしく思えてくるので、BGMには向きません。

 

Art Pepper / Surf Ride

ジャケットがいかにも夏っぽいアート・ペッパーの『サーフ・ライド』。

演奏もウエストコースト・ジャズらしい爽やかさ・軽やかさですが、アンサンブルに頼らず、正攻法で吹きまくっています。

ペッパーの名盤と言えば「ミーツ・ザ・リズムセクション」や「モダン・アート」がまず挙げられますが、個人的には、演奏自体は『サーフ・ライド』のほうが魅力的だと思います。