ドンキと銀座のバーと革命戦士の三題噺

帰宅途中にドンキホーテに立ち寄って、友人に連れて行ってもらった銀座のバーのことを思い出しました。

ドンキと銀座のバーに何の関係があるのかって?それはこれから説明します。

そのバーは、キューバ産のラム酒と葉巻の専門店で、トイレにゲバラの大きなポスターが貼ってありました。それを肴に、お店のスタッフをも巻き込んで話に花が咲いたものです。

『ロシナンテの肋(あばら)―チェ・ゲバラの遙かな旅』という戸井十月の著書があります。

ロシナンテの肋―チェ・ゲバラの遙かな旅

タイトルは、ゲバラ自身の「私はいつも脚にロシナンテの肋を感じている」という言葉に由来したもの。きっと、自分がドン・キホーテだということはよくわかっている、という意味でしょう(ロシナンテは、ドン・キホーテが乗っているロバの名前)。

新左翼のアイドルというだけでなく、思想の垣根を越えて、人としての在り方・生き方に惹きつけられる人が少なくないゲバラ。

その魅力の一端(視野が広いというか、メタ認知能力に優れているというか、内省的というか)がこの言葉にあらわれている気がします。

以下は、彼の人となりが滲み出たゲバラ来日時のエピソード。

当時、日本とキューバは国交がなかったので、来日は非公式のもので、案内役を務めたのは共同通信の記者でした。

「きっと石油化学コンビナートなどを見たいのだろうな」と予想(ゲバラはキューバの産業大臣の職にありました)しつつ、記者が視察したい場所を聞くと、ゲバラは広島の原爆ドームを挙げました。

なぜ広島に?と問う記者に、ゲバラは「逆に、日本に来て、なぜ広島に立ち寄らないと思うのか?」と不思議そうに問い返したそうです。