朝ドラ『まれ』とダメなビジネスプランの共通点

NHK朝ドラ『まれ』。

ドラマは一度見始めたら、見続けることがほとんどなのですが、このドラマだけは「今後の展開」がまったく気になりません

 

低視聴率が話題になった「純と愛」(2012年)は、文句を言いながらも結局最終回まで見ましたけれど、「まれ」は自然消滅のようなかたちで見るのをやめてしまいました。今は、クルマに乗りながら見る(聴いているというべきかもしれません)程度です。

 

ところで、ダメなビジネスプランというものは、読み手に伝わらない以前に、プランを立てた者自身が事業の姿をビビッドにイメージできていなものです。一連のビジネスの流れをストーリー仕立てで語らなければ、それが斬新な商品やサービスであるほど相手には伝わりません。重要なのは、それが「プレゼン技術」の次元にとどまる話ではなく、「自分が漠然としかつかんでいないから相手に語れない」という、ビジネスアイデアの根本にかかわる次元の話である点でしょう。

 

一連のビジネスプロセスを系統立てて追っていけば、それぞれのステージでやらなければならないこと、そのために解決しなければならない課題が見えてきます。それすら見えていない現実が自覚されないビジネス検討が、実践に役立つことはまずないといってよいと思います。

 

このドラマも、同じにおいがするのです。脚本家自身が、何を主題に、何を描こうとしたのか、もう分からなくなっているのではないでしょうか。
田中泯(他を圧する存在感!)、小日向文世、柳楽優弥といった強力キャラを配しながら、「何か1本貫くもの」が感じられない、行き当たりバッタリのエピソードが、ただブツブツと不連続に並べられている印象が強いのです。

 

清水は、Eテレの教養番組で見せる顔(生き生きとした表情と平版でないコメントで番組に欠かせない存在になっています)とまったく違う、若干冴えないキャラで一子役を演じてきました。今日(7月4日)の放送でも、能登のみんなが知らない顔をチラリと覗かせてくれましたね。

 

このドラマに決定的に欠けている「陰影みたいなもの」を一子(清水)が担ってくれるなら、私たち視聴者はもうしばらくこのドラマと付き合っていけるような気がします。

 

(追記)Twitterでは、朝ドラに関する賛否の声が多く飛び交うものですが、「まれ」についてのツイートは、賛否いずれも下火である気がします。ちなみに「ごちそうさん」「花子とアン」は毀誉褒貶相半ば、「マッサン」に関しては評価する声が多かったと記憶しています。

 

まれ