NO.8 令和の時代のお店・オフィスづくりとは?

いつぞやテレビ番組『がっちりマンデー!!』を見ておりましたら、星野佳路氏(星野リゾート代表取締役社長)がこのようにおっしゃっていました。

『テレワークは進むと思っていて。テレワークが失礼じゃなくなったというか、問題じゃなくなった。それがコロナの件で、一番大きな変化だと思うんですよ。私たち、クールビズと言ってネクタイしなくていい時代になった。「テレワークでもちゃんと出勤してる」っていうことが常識になる時代に変わるんです。』

新型コロナウイルス禍が、私たちの生き方・働き方・ビジネスのあり方(それはいわば昭和・平成時代に通用した常識でした)に大きな変更を迫っていることは疑いのないところです。改革・変革をしないと生き残れない時代になったことに異論を述べる人はいないでしょう。

これまでの最適店舗立地の考え方も大きく変わります。レストランを例にとって考えてみましょう。

従来の来店型レストランなら、中心市街地に70席(家賃50万円)の店舗を構えるのが正解であったとしても、アフターコロナの時代は、むしろ郊外に移転して、来店半分、テイクアウト及び宅配半分の売上構成を念頭に、35席(家賃20万円)に抑える、というのが正解と考えます。

ここでのポイントは、2つあります。ひとつは、ランニングコストを半分に抑える方法を考える(立地を替えて家賃を下げるのはその一方法です)のが令和の生き方だ、ということ。もうひとつは、「来てください」(来店型)から「持っていきます」(宅配併営)という積極的姿勢への転換が必要だ、ということ。

こうしたビジネススタイルにフィットした店舗立地こそが、これから求められる最適立地ということになるでしょう。

オフィスについても、同様のことがいえます。冒頭に掲げた星野氏の談話にもあるように、自宅がサテライトオフィスとして認知されるばかりか、そのメリットがより追求されるようになれば、コアオフィスが持つデータ集積保管所やナレッジの交換の場としての機能、仕事とプライベートを分ける機能の意義はなくならないとしても、営業マンの活動基地・会議の場所としての意味あいは、従前とは違ったものになってきます。

このような問題意識に基づき、いま弊社が検討しているのが、「いまのお店の立地を見直すとともに、新たな立地にフィットしたお店のしくみに変えていきませんか?」と、店舗移転と移転先での商売のやり方をトータルでサポートするコンサルティングです。

これは、立地診断・家賃診断レポートというサービスの派生アイデアですが、そこから一歩進めて、アフターコロナの時代に最も求められる変革に、直接お役に立てる上記コンサルティングに行きついたというわけです。

目下、一緒に仕事をする機会の多い、ベテランの飲食店支援専門のコンサルタントや一級建築士と協議を重ねているところです。

 

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